アイドルオタクなんてなるもんじゃない

アイドルオタクをやめたい。そう思った事は今までで何百回もある。今だって思ってる。

 

   思い返せば自分のアイドルオタクの原点は高校1年の後半から2年の秋くらいまでハマっていたももいろクローバーZだ。その頃推していたのは百田夏菜子で部活が終わって家に帰ってYouTubeYahoo!の画像検索で“百田夏菜子”と調べちゃったりして「可愛いなあ」なんて思ってた。

 高校生の財力なんかたかが知れているのでオタク遠征なんか絶対できない。グッズも沢山買えない。テレビやYouTubeを見てたまに特集されてる雑誌を買ったりなんかして楽しむ程度で高校時代のアイドルオタク活動は細々とやっていた。

 

   それから暫くはアイドルになんて1ミリも興味なく大学に入ってサークルやバイトも始めてそこそこ楽しい大学生活を送っていた。しかし悲劇(?)は大学2年の夏に起こった。同じサークルに入ってる男友達から「乃木坂の西野七瀬めっちゃ可愛いからYouTubeで見てみて」と言われた。乃木坂の存在は知ってはいたけどメンバーは白石麻衣くらいしか把握していないレベルで曲なんて一曲も知らなかった。しかし友達から「この曲良いから聞いてみて」と言われても99%聞かない自分が何気なしにYouTubeで「西野七瀬 超絶可愛い動画集」を見てしまった事から人生が狂った。

  見たその日に友達にLINEで「西野七瀬白石麻衣の画像をとにかく大量に送ってくれ」と懇願し西野七瀬の写真集を購入し丁度2次応募があってたサヨナラの意味の個別握手券を西野七瀬白石麻衣齋藤飛鳥 というガッチガチの新規丸出し布陣で応募した。

結果として西野2枚、白石1枚、齋藤1枚と握手券のビギナーズラックが発動してしまいその日に約半年先の成田行きの飛行機の往復チケットとホテルを予約した。

  しかし、その後すぐにまさかの欅坂46にハマってしまい3rdシングルの二人セゾンでトドメを刺された。(二人セゾンの佐藤詩織さんは神) 乃木坂の握手会が控えているのに番組や曲を一切見聴きしなくなり代わりにApple Musicで曲を聴き「欅って書けない?」をYouTubeで初回から見漁りドラマも1日で全部見るなどしてすっかり欅坂のオタクになってしまった。

  そんな乃木坂モチベがない中、はじめてのオタク遠征をした。正直めちゃくちゃ楽しかった。初めての東京という事もあり見る物全てが新鮮だった。コインロッカーに荷物を預けるという初歩的発想が思い浮かばず渋谷、原宿をキャリーケース引きずりながら駆け回ったのは良い思い出だ。(そうか?)

   

  握手会は勿論の事、楽しかった。ずっと推していた西野七瀬を初めて目の当たりにした時はリアルに頭真っ白になって「あ、あの……」状態になった。白石まいやん、言わずもがな顔面レベル2000億でそのご尊顔を拝めただけで有難いのに握手対応めちゃくちゃ良い。そりゃ人気出るわ と痛感した。

 それが乃木坂の最初で最後の握手会になった。

 

   そこからは完全に欅坂のオタクにシフトチェンジをしてデビュー1周年記念ライブに行ったり初めて推しメン(佐藤詩織さん)と握手したり夏の全国ツアーの幕張公演で今泉佑唯完全復活を生で見たりと充実したケヤカス生活を送った。現役大学生オタクさんには3ヶ月連続大学サボってオタク遠征するようなオタクにはならないでほしい。既になってるオタクがいたら諦めてください。

  オタク遠征のおかげで行動力がかなり身についたしジェットスターのCAさんの顔をかなり認知できた。

 基本泊まるホテルはカプセルホテルなのですが、今まで泊まった中でダントツで良かったカプセルホテルは京都駅から歩いて5分くらいの所にあるSmart Stay SHIZUKUです。京都にオタク遠征しに来るオタクさんは是非利用してみてください。

 

 

アイドルオタクは情報を追うのが大変だし何よりお金がかかるし趣味の中でも中々大変な部類だと思う。だけどそれ以上にその場でしか経験できない事だったりそこでしか得ることが出来ない経験や思い出が沢山ある。何より好きなものが同じ人と沢山知り合うことが出来るのがいい。途中までオタク現場で誰とも会わない概念系オタクでいこうとしたのに今ではオタク現場にオタクと会うためだけに行くほどの限界オタクになってしまった。それだけオタクと会うのは楽しい。オタク活動が終わった後には必ず「やっぱりアイドルオタクはやめられねえ。アイドルとオタクは神」という気持ちになる。

   

  アイドルオタクをやめたいなあと常に思ってるけどやっぱり楽しいからやめられない。

これからも異臭を放ちながらペンライトを振りかざし推しメンを目の前にしてヘラヘラしてオタク現場でオタクと会うんだろうな。楽しい事が沢山ありそうだな。

 でもやっぱり

 

 

 

 

アイドルオタクなんてなるもんじゃない